ご依頼者様がクレジットカードの申込みをしたところ審査に落ちたので、原因を確認するために、ご自身で信用情報機関CICを開示(データの取寄せ)されたところ、NTTドコモの携帯料金を延滞していることがわかりました。
「古い携帯なので、支払をせず時効で解決したい」とのご希望で当ポートにご相談いただきました。
延滞している携帯料金にも時効援用が出来るの?と思われるかもしれませんが、ドコモ・ソフトバンク・au等の携帯料金にも時効援用することは可能です。
携帯会社への消滅時効の3条件は、消費者金融やクレジットカード会社への時効援用と全く同じ次の3つです。
①5年以上、一度も返済していない
②5年以上、一度も連絡していない
③10年以上、裁判を起こされていない
この3条件を満たしていれば、時効援用することにより残債を支払う必要はなくなります。
今回のご依頼者様のCICの登録情報から、約9年以上延滞していることが判明し、また、ご依頼者様のご記憶からも消滅時効の3条件は満たしているとのことでした。
すぐに、ドコモに時効援用の内容証明を発送いたしました。
約1週間後、ドコモからご依頼者様に書面が届き、記載されている内容から時効が成立していることが確認出来ました。
念のため、後日CICを開示したところ、こちらも時効で処理されていることが確認できました。
携帯料金について時効援用する場合の注意点は、CIC等の信用情報機関に登録されている残債の金額は、あくまで携帯本体の分割払いの未払い分のみで、通話料金の未払い分は記載されていないということです。
ですので、CICの開示したデータに残債として1万円としか記載されていなかったとしても、返済するためにドコモに連絡したら30万円(携帯本体代と通話料金合計)の残債がありますと言われる場合もあります。
知らずに1万円のみ支払ってしまうと消滅時効の条件①をクリアしないので時効援用は出来なくなります。
今回のケースも、CICに記載されている残債は1万5千円でしたが、ドコモに確認したところ、通話料も含めて、31万円を延滞していることが分かりました。
ただし、ドコモに連絡する場合、返済について具体的に話してしまうと、消滅時効の条件②をクリアせず時効援用ができなくなる可能性があるので注意したほうがいいでしょう。
『もし1万5千円支払っていれば時効援用が出来なくなっていたと思うと怖いです、支払う前に相談して良かったです』とのお言葉をいただきました。
2020/7/2 沖縄県/男性
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